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第3部 一人では作れない

ここまでの不自由は、コードと自分のあいだの戦いだった。第3部から、相手が変わる。ソフトウェアは、もう一人で抱えるには大きすぎる。

第3部では、知識を一人の頭に閉じ込めないための工夫を扱う。第5章は、なぜ動いているコードをわざわざ他人に見せるのか――属人化という不自由と、見せ合いを文化にしたレビューの話だ。第6章は、その「見せ合い」を会社やチームの壁を越えて世界中へ広げたとき何が起きたか――オープンソースを扱う。

第6章は、この本の心臓にあたる。ここでだけは、歴史の当事者自身が、文字どおり「自由」を旗印に掲げた。チームの共有から世界の共有へ。第5章の終わりは、その飛躍の入り口になる。